アドラー心理学の難しさは
・理論の難しさ
・実践の難しさ
など色々とあるかと思いますが
今回は
大枠の実践の難しさ
を考察してみました。
一言でいうと
「自立と貢献という矛盾問題の止揚」
だから難しいのかも知れません。
現状
社会は
残念ながら
こってこての
縦の関係
です。
親と子
兄(姉)と弟(妹)
先生と生徒
先輩と後輩
雇用主と従業員
上司と部下
etc
もしも組織(縦の関係)の中で自立したら
それは孤立(はみ出し者)と言われて来ました。
組織から孤立した上で組織に貢献などしようがありません。
縦の関係においては自立と貢献は矛盾していたのです。
矛盾問題だったのです。
一般に矛盾問題は不可能問題です。
一生悩んでも解けません。
しかし
天才アドラーはこの不可能問題である矛盾問題を鮮やかに解いてみせました。
抽象度を上げて眺めてみると
この矛盾問題には前提条件がありましたよね。
社会は縦の関係である。
という前提条件です。
アドラーは縦の関係を否定します。
アドラーはこの前提条件を否定する事で矛盾問題を止揚してみせたのです。
新たに横の関係の社会を自分発信で自分の周囲から構築していくこと。
そうすれば
自立と貢献は矛盾なく両立出来るのです。
アドラーの言う”””共同体”””です。
注意すべきは
アドラーの言う共同体は自分発信の共同体
という事です。
どこかの誰かが立ち上げた”””***共同体”””という名称の団体に参加するのではダメなのです。
それは名称だけは共同体でもアドラーの言う共同体とは全然違う事が殆どでしょう。
名称などでは中身は保証されません。
それは共同体という名称に限りません。
例えばNPO法人とか宗教法人とかボランティア団体を名乗っていても
金儲けの事しか考えていない組織は、わんさかあるように見えます。
矛盾問題を止揚する為に自分発信で横の関係を創るにはどうすれば?
先ずは縦の関係に対して境界の設定をし課題の分離をする。
縦の関係に対して距離を取る訳です。
どの位距離を取るか?どの様に取るか?
は取り敢えずは人それぞれで良いのではないかと思います。
人は出来る事しか出来ません。
出来る事から始めるのが大事です。
スモールスタートが大事です。
その上で
共感で横の関係を創る。
創った横の関係に勇気づけで貢献する。
こうすれば矛盾問題を止揚出来る
と私は思うのです。
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