不登校問題決定版2

依存と共依存の理解

「うちの子は・・・」

私の妻の友人女性もうちの娘と同世代の娘さんがおり不登校児になってしまいました。妻は友人の家族関係の複雑な事情を熟知していたこともあり、友人の参考になればと自分の実体験を誠実に包み隠さず誇張なく語ったそうです。依存共依存家族が不登校の根本だという認識に至った経緯を、勇気を出して伝えたのです。

「うちの子は違うから。」

妻は大変傷付きましたが、仕方ないことかなとも思います。これが大多数の反応なんだろうなと思われます。

””不登校問題の根本が、子供へ惜しみない愛を与えてきた親である自分にある””

という非情な現実を、直ぐに直視出来る人はかなり少ないと思います。世界中に一人もいないのではないでしょうか?誰もがいつまでも直視出来ないから、不登校は普通に長期化するのでしょう。

依存の概念
依存とは、他者や物事に対して必要不可欠な感情や行動を持つ状態を指します。これは自然な人間関係の一部であり、特に成長過程においては、親や他の大人に対する依存が見られます。依存は必ずしも悪いものではなく、適切な距離感を保ちながら相手を尊重し合うことで、健全な関係を築くことが可能です。
共依存の定義
共依存は、特定の相手との関係に過度に依存し、その結果として自己の価値や感情を相手に重ねる状態を指します。共依存者は、相手の問題を解決しようとするあまり、自分自身を犠牲にし、相手の行動に過度に影響されることが特徴です。このような関係は、相手の自立を妨げることが多く、双方が精神的に疲弊する原因となります。
共依存の特徴
共依存にはいくつかの特徴があります:
自己犠牲: 自分のニーズや感情を抑え、相手のために尽くすことが優先される。
コントロール欲: 相手の行動をコントロールしようとする傾向が強い。
存在価値の依存: 相手に必要とされることで自分の存在意義を感じる。
感情の抑圧: 自分の感情を無視し、相手の期待に応えようとするあまり、自己の感情が抑圧される。
共依存の発生原因
共依存は、しばしば過去のトラウマや育成環境に起因します。特に、アダルトチルドレン(AC)と呼ばれる、子供時代に問題を抱えた家庭で育った人々は、共依存に陥りやすい傾向があります。彼らは自己評価が低く、他者からの承認を求めるあまり、依存的な関係を築くことが多いです。
共依存の影響
共依存の関係は、短期的には相手を支えるように見えるかもしれませんが、長期的には双方にとって有害です。相手の自立を妨げるだけでなく、共依存者自身も精神的な健康を損なう可能性があります。共依存から抜け出すためには、自己認識を高め、自分自身のニーズを理解し、適切な境界を設定することが重要です。
このように、依存と共依存は異なる概念であり、共依存は特に不健康な関係性を示すものです。健全な依存関係を築くためには、相互の支え合いと適切な距離感が必要です。

機能不全家族の理解

機能不全家族とは
機能不全家族(きのうふぜんかぞく)とは、家庭内で本来果たすべき機能が十分に働いていない状態を指します。このような家族では、対立や虐待、ネグレクト(育児放棄)などが常態化しており、家庭内のメンバーが精神的または身体的なダメージを受けることが多いです。
機能不全家族の特徴
機能不全家族にはいくつかの共通する特徴があります:
強固なルールと役割: 家族内には厳格なルールが存在し、各メンバーには固定された役割が強制されることが多いです。これにより、個々の自由や成長が妨げられます。
コミュニケーションの欠如: 家族間のオープンなコミュニケーションが不足しており、感情や意見の共有が行われないため、誤解や対立が生じやすくなります。
秘密の保持: 家族内での問題や対立は外部に知られないように隠されることが多く、これがさらなる孤立を招きます。
共依存の関係: 家族メンバー間での共依存が見られ、特定のメンバーが他のメンバーの問題を引き受けることで、自らの存在価値を見出すことが一般的です。
機能不全家族の影響
機能不全家族で育った子どもは、成人後にさまざまな問題を抱えることが多いです。これには以下のような影響が含まれます:
自己評価の低下: 機能不全家族で育った人は、自己評価が低く、他者との関係において不安を感じやすい傾向があります。
対人関係の問題: 社会的な関係を築くのが難しく、他者とのコミュニケーションにおいて困難を感じることが多いです。
感情の抑圧: 自分の感情を表現することが難しく、感情の波が激しいことが特徴です。
機能不全家族の原因
機能不全家族の原因は多岐にわたりますが、主な要因には以下が含まれます:
親の依存症: アルコールや薬物依存が家庭内の機能を著しく損なうことがあります。
虐待やネグレクト: 身体的、精神的な虐待や育児放棄が家庭内で行われることが、機能不全の大きな要因となります。
家庭内の対立: 家族間の不和や対立が解決されず、持続的なストレスを生むことが、機能不全を助長します。
機能不全家族は、家庭内の健康的な関係を築くことが困難であり、育った子どもに深刻な影響を及ぼすため、早期の認識と介入が重要です。

家族神話の理解

家族神話とは
家族神話(かぞくしんわ)とは、特定の家族が共有する物語や信念、価値観を指します。これらの神話は、家族のアイデンティティやメンバー間の関係性を形成する重要な要素となります。家族神話は、家族の歴史や伝統、文化的背景を反映し、時には家族の行動や決定に影響を与えることがあります。
家族神話の特徴
家族神話にはいくつかの特徴があります:
共有された物語: 家族のメンバーが共通して知っている物語や伝説が存在し、これが家族の結束を強める役割を果たします。
価値観の反映: 家族神話は、家族が大切にする価値観や信念を表現しており、これがメンバーの行動や選択に影響を与えます。
アイデンティティの形成: 家族神話は、家族のアイデンティティを形成し、外部との関係性を定義する要素となります。特に、家族の起源や伝統に関する物語は、メンバーの自己認識に深く関わっています。
家族神話の影響
家族神話は、個々のメンバーの心理的発展や対人関係に大きな影響を与えることがあります。例えば、以下のような影響が考えられます:
行動パターンの形成: 家族神話に基づく価値観や信念は、メンバーの行動パターンを形成し、特定の状況における反応を決定づけることがあります。
心理的な影響: 家族神話が否定的なものである場合、メンバーは自己評価が低くなったり、対人関係において問題を抱えたりすることがあります。特に、アルコール依存症や精神的な問題を抱える家族では、神話が現実を否認する手段として機能することがあります。
世代間の影響: 家族神話は、世代を超えて受け継がれることが多く、子どもたちが親の信念や価値観を無意識のうちに引き継ぐことがあります。これにより、家族のダイナミクスが持続的に影響を受けることになります。
家族神話の変化
家族神話は固定されたものではなく、時代や環境の変化に応じて変わることがあります。特に、家族の構成や社会的な状況が変化することで、従来の神話が見直され、新たな価値観が形成されることがあります。これにより、家族のメンバーはより健康的な関係を築くための新しい視点を得ることができます。
このように、家族神話は家族のアイデンティティや関係性に深く根ざした重要な要素であり、理解し、必要に応じて再評価することが、健全な家族関係を築くために重要です。

誰の言葉か忘れましたが

「その人が一番大事にしている考えが、その人の一番の問題点を創り出している。」

不登校問題を解決に導いている専門家たちの間では

本当にイジメや起立性障害などで学校にいけない子は全体の1%程度しかいない。

不登校児童は

家族全体の構造の問題が表面化しただけである。

という認識が主流のようです。


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