アドラー心理学VS自己愛性パーソナリティ障害(ナルシスト)10ラブボミングへの対処

自己愛性パーソナリティ障害の行う虐待サイクルの第一段階では

ラブボミングが中心となります

「素敵。」「すてき。」「ステキ。」

大袈裟な愛情表現の絨毯爆撃です

これは真の愛情から来るものでは無く

一種の評価だと思われます

つまり

ラブボミングで魅了されてしまう者は

他者評価を欲しがっている

と言えると思われます

承認欲求という脆弱性を抱えて生きてしまっているわけです

ラブボミング自体には強い攻撃性を感じませんが

ラブボミングをはじめとする理想化は

死にも至りかねない危険な心理的虐待サイクルの入り口です

あんこうの提灯みたいな事なのです

アドラー心理学で対処するには何が有効でしょうか?

アドラーは承認欲求を否定しました

自己愛性パーソナリティ障害は承認欲求という脆弱性を突いてくる訳です

まあ私を含め99%の人が承認欲求を抱えて生きて来てしまっているでしょうが

アドラー心理学では承認欲求を断固否定します

他者評価を求めることを人生の目的にしてはいけないと主張したのです

アドラーは承認欲求は賞罰教育の悪影響であると考えました

適切な行動をとったら褒められ

不適切な行動をとったら罰せられる

賞罰教育は日本の戦後教育そのものですね

賞罰教育はGHQが敗戦国支配のために採用した徹底的行動主義心理学です

徹底的行動主義心理学は悪名高い奴隷製造装置です。

賞罰教育=徹底的行動主義心理学は強化子を使う学習です

賞罰教育は教育というより調教というべき非人道的な行為です

賞罰教育は戦後に学校のみならず家庭や職場や習い事など日本中いたるところで蔓延しました

アドラーは賞罰教育を否定しました

そんな賞罰教育の行く末は

褒めてもらえないなら適切な行動をとらない

罰せられなかったら不適切な行動をとる

という

誤ったライフスタイル

の構築だからです

褒められることを目的にしない

𠮟られないことを目的にしない

を身につけるのは現代人にとって大変困難ですよね

今現在の社会の主流である縦の関係で生きてしまっている人は

心に強い強い基準を抱え込んでしまっていて

今ある上下関係の構造を現状維持しようとしてしまうからです

強い強い基準の正体とは

劣等感

だとアドラーは考えました

劣等感が悪い方へ進むと人生を辛いものにすると考えました

劣等コンプレックスと優越コンプレックスというものです

また褒める𠮟るという評価を

人心操作(マニュピレーション)として利用する者がいます

人心操作(マニュピレーション)は

優秀な者だけが出来る行為に見えるのかもしれないけれど

実は

幸せになれない不適切な行為です

なぜなら

縦の関係で生きる者が行う行為だからです

縦の関係で生きていては仮にマウント出来たとしても幸せには決してなれない

というのが

アドラーの出した結論と言っても良いでしょう

縦の関係で成功者になってもアドラーの考える幸せには決してなれないという訳です

立場の上の者立場の下の者という考えは縦の関係です

アドラーは縦の関係(差別社会)を否定しました

世界的にはパワハラとは上司と部下という認識そのものの事だそうです

日本はまだまだという事ですね

縦の関係の替わりに

アドラーは横の関係(共同体)をススメています

貢献と感謝で成立する対等な関係です

横の関係=共同体は幸せの重要なファクターだと言えるでしょう

褒める𠮟るの代わりにアドラーがすすめている言葉掛けは

「ありがとう。」

です

感謝されることにより

人は

(共同体に貢献出来た。)

という実感から

自己効力感

が育まれ

かつ

共同体感覚

が育まれると考えられています

勇気づけられるわけです

しかも「ありがとう。」を言った者は

「ありがとう。」を言ってもらった者以上に

勇気づけられると考えられています

アドラーは「ありがとう。」を言う事つまり感謝を伝える事を

勇気づけ

と呼びアドラー心理学の最重要な技法としました

また

自分は他者の期待を満たすために生きているのではない

他者も自分の期待を満たすために生きているのではない

というのがアドラーが幸せな人生のために導き出した考えの一つです

主体論(自己決定性)を大事にしているのです

「それでは身勝手なだけなのでは?」

アドラーも傍若無人をススメている訳ではありません

自分の人生を生きること

傍若無人

分け隔てるモノは何か?

それは

課題の分離

です

課題の分離もアドラー心理学の重要な技法の一つです

介入は

されてはならないのはもちろんですが

してもいけないのです

境界を確固たるものにし

介入を防ぐコツは

自分の課題に集中して真剣に取り組むことで

境界の内側を充実させることだ

と言われています

私の空手の二人目の師は

「知ることと分かることと出来ることは全然違うことだぞ。」

とよく仰っていました

アドラー心理学は知るだけでは十分ではありません

アドラー心理学を実践出来るレベルになってはじめて

自己愛性パーソナリティ障害に対する自己防衛術として使えると考えます

アドラー心理学を実践出来るレベルになりたい

それには

日々の実践とフィードバックが必要です





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